●月面で遭難したら(解答編)

この問題は社会心理学者ジェイ・ホールが行った実験であり、
NASAの模範解答との誤差が少ないほど優秀ということになる。

では、NASAの順位とあなたがつけた順位の誤差を出し、
誤差を合計してみよう。

品 目 NASA
順位
あなた
の順位
誤 差
マッチ箱 15
宇宙食
長さ20メートルのナイロン製ロープ
パラシュート
ソーラー発電の携帯ヒーター 13
45口径のピストル2挺 11
粉ミルク1ケース 12
酸素ボンベ2本
月面用星座表
自動的にふくらむ救命ボート
磁気コンパス 14
20リットルの水
照明弾 10
注射器入り救急箱
ソーラー発電FM送受信機

【誤差の合計】
0〜25  最優秀
26〜32 優秀
33〜45 良
46〜55 可
56〜70 不可
71〜   まじめに取り組もう

【理由】
●マッチ箱…月には酸素がないから、何の役にも立たない。
●宇宙食…エネルギー補給に有効な手段。
●ナイロン製ロープ…崖の高さを測ったり、けが人を運ぶのに役立つ。
●パラシュート…太陽光を遮断するのに役立つ。
●45口径ピストル…発射の反動で少し前進できるかもしれない。
●粉ミルク…宇宙食よりかさばる。
●酸素ボンベ…生存に一番必要なもの。
●月面用星座表…現在地を確かめるのに欠かせない。
●自動的にふくらむ救命ボート…炭酸ガスボンベが推進力として使えるかもしれない。
●磁気コンパス…月面は磁気がないので役に立たない。
●20リットルの水…酸素に次いで、生存に必要なもの。
●照明弾…母船が見えたとき、遭難信号を送れる。
●注射器入り救急箱…宇宙服の特殊孔からビタミン剤や薬を注入できる。
●FM送受信機…FMは近距離しか使えないが、母船に近づけば役立つ。

-----------------------------------------------------------

ジェイ・ホールがこのテストを行った目的は、
個人テスト後、グループで協議することだった。

すなわち、個人の結果より、グループ協議の結果がよければ、
「みんなで話し合うのは意義のあることだ」
ということを、参加者に深く認識させるのに役立つものだ。

それだけではない。
このテストは、中小企業や零細商店、そして創業を目指す人にもすごく役立つ。
手持ちの資源で何ができるかを考えることで、
限られた条件で企業や店舗が生き抜く上での、大切な知恵を養うことができるからだ。

●重要さの順序を考えるという発想。
●違う用途に活用できないかという発想。
●そして、邪魔になる資産は、あえて捨てる覚悟をする発想。

それらの発想力を刺激する上で、役立つテストだったのだ。

「月面で遭難したらどうするか」
突拍子もないテストのように思われたかもしれないが、
そういう期待を込めてのテストだったと、理解してほしい。




閉じる