●サービス有料化の発想



 あるドラッグストアが、無料の配達サービスを有料化
(200円)したら、商品の売上が一日5万円増えた。ウソ
のような話だが、消費者心理を考えると、そうなった理
由も十分納得できるだろう。

 配達無料と言われてもティッシュ数箱、トイレットペー
パー数ロールなど安いものを買った客は、配達を頼むのは
申し訳ないと思う。その結果、その店で買うのを控えよう
という心理になりがち。でも配達料を払えば、低額の買い
物でも逆にしやすくなる。つまりは買い物に対する心理的
バリアが解除されることになる。

 そして配達という業務は、お客と会話する絶好のチャン
スとなる。玄関先で健康面の雑談をする中から、アドバイ
スをして信用を得たり、新たな注文を受けることができる
ようになる。

 この店はさらに、55歳以上を「ナイスシニアメンバー」
として、商品価格5パーセントオフ、配達料無料というサ
ービスを設定した。つまり、有料配達で顧客拡大と信用獲
得を築き、そこから中高年層をファン客としてつかむとい
う戦略。そこまでの展望がもてるなら、値引きや無料が当
たり前のサービス合戦の中で、あえて有料サービスを導入
してもかまわない、といえそうだ。



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